Vol.30 モズやヒヨドリの仲間

<スズメ目 モズ科・ヒヨドリ科・サンショウクイ科>

その3

 


ヒヨドリやサンショウクイの仲間

編集の意図かあらずか、
なんだか甲高い声で騒いでいるような奴らが集まってしまった。

 

ヒヨドリの仲間は、日本では2種。

ヒ ヨ ド リ Hypsipetes amaurotis

シロガシラ Pycnonotus sinensis

 

サンショウクイの仲間も、日本では2種。

サンショウクイPericrorotus divaricatus

アサクラサンショウクイ                  Coracina melaschistos


ヒヨドリは、ご存知のとおり。もしかしたら、今や日本で一番身近な野鳥なのでは。

シロガシラは、沖縄南部に生息しています。那覇市内でも見ることができます。ただし、飼鳥が野生化したものも多いので、頭の白い模様の形に注意。

サンショウクイは、本州では夏鳥で、チゴモズと同様、激減しています。沖縄には別亜種のリュウキュウサンショウクイが分布していて、こちらは留鳥です。

アサクラサンショウクイは、迷鳥としての古い記録があるだけ。全然イメージがないっす。東アジアにも分布しているはずだけど、生態写真みたことないなぁ。


「500種」

掲載種数500種!が野鳥の杜の目標になっている。

「500種かあ〜。ってことは、半分は私の見たことない鳥ってことよね〜」

私が今までに見たことのある野鳥はせいぜい250種。
つくづくすごいことだよな。と思ってしまう。

そうなると、見たことのない野鳥のことをお勉強しなくちゃ!となり、
最近は、夫が買いためた野鳥の本を本棚から取り出しては、
ぺらぺらとめくるようになった。

「ふむふむ・・・。」
夕食後のひとときに野鳥の本をぺらぺらしていたら、
夫がやってきて言った。

「それは、誰の本?」

「え?えと、唐沢孝一の本。」
背表紙を確かめて、答える。

「ちがうでしょ〜」

「え?」
もう一度背表紙を確かめる。

(なんだ、あってるじゃん。唐沢孝一で。)

しかし、夫はじじっっと私の顔を見据えている。
こういう場合は、こういう場合は・・・・。

「あ、一郎大先生のごほんでございます。見させていただいております。」
「うむ、よろしい。」

・・・たまには自分で買えってか?

(SHIMIZU)


● ヒヨドリ (Hypsipetes amaurotis

ヒヨドリは、「ひぃ〜よ、ひぃ〜よ」って鳴くからヒヨドリ。って、まんまやんか。

よくよく観察すると、結構きれいな鳥なのですが、どこに出もいるのと、うるさいので、鳥見の最中にはあまり歓迎されないですねぇ。

餌台つくると、一番でっかい顔して、食べ散らかしていきます。

留鳥ですが、「渡り」もしており、群をつくって海に向かって飛び出していくときは、ちょっと勇気を感じさせてくれます。すぐ引き返してくる臆病者もいますが 、それがまた、かわゆい。

【撮影者】 N.MATSUDO


● シロガシラ
Pycnonotus sinensis

後ろ頭が白いから「白頭」。
日本の鳥の命名って安直だよなぁ。

初めて見たときは、なんてきれいな鳥だろうと思いましたが、うるさいのと、結構沖縄ぢゅう、どこにでもいて、
ヒヨドリの仲間であることを納得。

【撮影者】H.Tanaka
【データ】1996年3月17日
      沖縄県石垣島
      Canon EOS630
      SIGMA 400mm F5.6
【コメント】レンタカーで住宅街を
      走っているときに現れました。
      南国の青い空にはどんな鳥も
      映えますね。


● サンショウクイ
  (Pericrorotus divaricatus

「ぴりぴりっ」て鳴きます。それが、山椒の実を食べて辛いって鳴いているって「山椒食い」。

おぉ、命名にちょっとひねりが出てきたぞ。

夏鳥として飛来し、昔は結構普通に見れたように思うのですが、最近は、渡りの中継地の島とか、かなりの山奥とかでないと出会えません。

沖縄にいる別亜種の方が観察は容易かも。写真の個体も沖縄の亜種です。額の模様が本土のものと違っています。

【撮影者】 N.MATSUDO


Vol.30 の編集担当は、久々登場のKOZONOでした。

次回はシギ・チドリの仲間 第4弾!! 乞うご期待!!