Vol.19 アホウドリとミズナギドリの仲間
(ミズナギドリ目アホウドリ科4種、ミズナギドリ科18種)


写真リスト

オオミズナギドリ ミナミオナガミズナギドリ アカアシミズナギドリ ハイイロミズナギドリ

◎海洋鳥を観察するには?

 日本は周囲を海に囲まれ、他の国よりも海鳥観察に関しては恵まれている。
 とはいっても、海洋鳥の生活基盤は海、 それもほとんどの種類が外洋での生活を主としている。
 当然ながらそれらを観察するには船に乗るしかない。
 もちろん陸からの観察も季節を選べば、決して不可能ではないが、船の方が効率よく多くの種類を観察することができる。

 ではどこの海がいいのか。
 日本海より太平洋、沖縄より北海道、小笠原といったところか。
 もちろん見たい種類によって場所は異なるが、お勧めは北海道航路と小笠原航路である。

 しかーし、冬の北海道航路は地獄だ。めちゃめちゃ寒い!
 気温は氷点下を示し、さらに吹きっさらしの風のため、体感温度は5℃〜10℃は下がる。
 厚手の下着を身に着け、セーターを着込み、体中にホッカイロを張り付け、 さらにその上からスキーウェアを着て、耳当てとフェイスマスクを付ける。
 まるでこのまま銀行に押し入るのではないかという格好だ。

 それに対し、小笠原航路は暖かい。冬でもそれほど気温は下がらない。
 とにかく海開きが1月1日なのだ。
 甲板に出て鳥を見ていると、大変気分が良い。鼻歌でも歌いたくなる。

 さらに出現する鳥は普段目にしない珍しいものばかりだ。
 海鳥は陸鳥と比べて謎めいた魅力がある。

 さあ、その魅力を船旅で満喫しよう!

(KUBOTA)


●オオミズナギドリ (Calonectris leucomelas

 日本近海では最も数が多い種類である。海のモノサシ鳥とも呼ばれ、大きさを比較するのに利用されている。時には数千、数万の群れが見られ、その数には圧倒される。
(KUBOTA)

写真左 【撮影者】 M.FUKAGAWA 【データ】 1997年9月23日 東京苫小牧航路    Nikon F5 AFS500mm F4 ×1.4 RHP 【コメント】よく見ると結構いろんなのがいます。       そして状況によって、色々にも見えます。 写真中 【撮影者】 M.FUKAGAWA 【データ】 1991年4月5日 八丈島近海       Nikon F4 Nikkor ED400mm F3.5 RVP 写真右 【撮影者】 Y.KUBOTA 【データ】 1995年5月3日 宮崎県 PENTAX Z-1P    PENTAX MACRO100mm F2.8 RVP 【コメント】暗闇の中突然バサバサと音がした。       オオミズナギドリが島に帰ってきたのだ。       私と目が合った瞬間、少々戸惑っていたが、       敵じゃないと思ったのか、慌てて逃げる様子もなく、       ゆっくりと林の中へ帰っていった。


 
 ●ミナミオナガミズナギドリ(Puffinus bulleri

近年記録が増えてきた種類の一つ。9月頃北海道航路でよく観察されるようだ。とはいっても簡単ではない。運に左右されるのだ。当然私も見たことがない。一番きれいなミズナギドリ、見たいなぁ。
(KUBOTA)

【撮影者】 M.FUKAGAWA 【データ】 1998年9月14日 東京釧路航路   Nikon F5 Nikon AFS500mm F4 RDPII 【コメント】「一番きれいなミズナギドリ」 です。初めて見た時は感激しました。


●アカアシミズナギドリ(Puffinus carneipes

 飛んでいると嘴と足がピンクでよく目立つ。推定個体数は100万羽といわれている。だれがどうやって数えたのであろうか?
(KUBOTA)

【撮影者】 M.FUKAGAWA 【データ】 1994年7月22日 東京釧路航路       Nikon F4 Nikkor ED400mm F3.5 RDPII 【コメント】ピンクな嘴でわかりますね。足は隠れています。オオナギ級の黒いナギです。


●ハイイロミズナギドリ(Puffinus griseus

中型のミズナギドリ類。本種とハシボソミズナギドリとの識別にはいつも困らせられる。近くで見ると、ハシボソの方がデコッパチだ。
(KUBOTA)

【撮影者】 M.FUKAGAWA 【データ】 1994年7月20日 知床観光航路       Nikon F4 Nikkor ED400mm F3.5 RDPII 【コメント】夏の知床沖にはハイイロの大群がいます。イルカもいます。鯨も出るらしいです。       おまけに海岸にはヒグマが出ることも。楽しい観光船です。また乗りたいな。

※如何でしたでしょうか?今回最初の編集作業で、右も左も分らないまま何とか
出来上がってしまいました。これからも見捨てず、暖かく見守って下さい。

次回はツバメの仲間の登場です。乞うご期待!

(KUBOTA)