カモメの仲間(3)

写真リスト
ユリカモメ ズグロカモメ ミツユビカモメ


「名にしおはば、いざ言とはむ 都鳥 わが思ふ人は ありやなしやと」

有名な『伊勢物語』の「東下り」の歌やね。

平安の昔、在原業平が京を離れ、はるばる東方、隅田川まで
来たとき、都に残してきた人を偲んで詠んだ歌と言われる。
そして、この都鳥はユリカモメのことだとされている。
(であるからしてユリカモメが東京都の鳥なわけやね。)

関東の片田舎にあって上方の風情を感じさせるとは、
う〜む風流な鳥だったのか、ユリカモメ

でもさ、この頃、都市公園の池なんかで、白い奴がやたらにいるなぁと
みてみると、それはたいていユリカモメなのよね。
カモにパンくずをあげる人が増えたと思ったら、
それをねらったユリカモメが集まっちゃってるらしい。
いろんな水辺で餌付け状態で、手から直接パンとってくず〜ず〜しい奴も
増えてきた。パン投げると空中で結構上手にキャッチなんかしたりして。
しかも、パン投げた手を濡れた水掻きでぺちぺち蹴ってくれちゃったりして。
(この感触は結構気持ち良い @福岡・大濠公園)。

夢の島のゴミにもいっぱいたかっているらしい。スカベンジャーだもんね。
水辺の富栄養化の証しやん(水質汚濁の第一歩)。
その上、声は「ぎゅ〜い、ぎゅ〜い」とおせじにもきれいとは言えない。
風流なんてとんでもないよね。

そりゃカモメにしては小ぶりでかわいいけどさ。
結構つぶらな目してるんだけどさ。
目の後ろの黒い斑点も意外なチャ〜ムポイントだったりしてさ。
春が来て北の国に帰る前は、真っ黒い頭巾かぶっちゃたりするんだけど、
それでも目のまわりだけは白かったりして、
それがとってもキレイに見えることがあったりして。

う〜ん、やっぱ、おいら、ユリカモメ好きです。
在原業平になってやるっっ。(なれるもんならなってみそ) (KOZONO)


このページの3種は、カモメの中でも、小さめでかわいい(KOZONO私見)。

ユリカモメとズグロカモメの識別には注意が必要。でも、慣れれば簡単。

ミツユビカモメは本邦産カモメの中で一番かわいいかも(これまた私見)。

ミツユビ〜の足は黒いはず。もし赤っぽかったら連絡下さい

(赤いヒモがぶら下がってるっちゅうのは不可)。


●ユリカモメ(Larus ridibundus

 毎年、夏羽になったら写真撮ろっとって思っているうちに、 いつの間にか北国に帰っちゃってます。
年度替わりの時期は忙しくて…。今年はがんばろうかな。

この写真、ぱっと見で室見川のスレンダー君(ハシボソカモメ) かと思って しまった。修行が足らんね、どうも。(KOZONO)

【撮影者】 N.MATSUDO


●ズグロカモメ(Larus saundersi

 はじめて九州(有明海)で見たときは感動した。今は、結構あちこちで見ることが出来るかも。

ユリカモメとの違いは、まず、少し小さいこと。
黒くて短いくちばし、鈍い赤の短い足、翼の後ろのフチの白黒ぼちぼち。
翼のうらのかきっと四角い黒いパターン。
こちらにむかって飛んでくるときの翼の前のフチの黒点など。(KOZONO)

 ズグロカモメは、世界的に数の少ないカモメらしいですね。
日本に来てくれてるのに感謝しないといけません。
見やすい鳥は、なにかと大事にしてもらえませんので。(^_-)(CHINO)

【撮影者】 H.TANAKA 【データ】 1997年1月1日、福岡県福岡市今津       Canon EOS100 SIGMA 400mm F5.6


●ミツユビカモメ(Rissa tridactyla)

 いや、写真よりも、実物はもっとかわいいって。絶対。
(KOZONO)

【撮影者】 N.MATSUDO


さて、お次は珍品を。日本未公認記録のものも登場します。

(KOZONO)