Vol.22 アジサシの仲間〜その4〜
(チドリ目カモメ科19種)

ライフリスト派のバーダーでも、アジサシ類はなかなか手ごわい部類である。

400種近い人でも、日本で記録された19種のうち、半分を見ている人はあまり多くはないだろう。

ここでは中でも手ごわいと思われる、ちょっと珍し目のアジサシ類を紹介する。

(KUBOTA)

 

写真リスト

コシジロアジサシ  ヒメクロアジサシ  シロアジサシ  キョクアジサシ

◎「ライフリストを増やすには」

バードウォッチャーには色々な楽しみ方をしている人がいる。

例えば写真を撮影して楽しむ人、鳥を見るだけでいい人、さらに生態研究派などなど。

また、見た鳥の数を数えて、その種類を増やすことに生き甲斐を見出す人など、時にはバードウォッチャーウォッチャーというわけのわからん輩もいたりする。

熱心なバードウォッチャーというのは、大抵ライフリストというのを数えている。

つまり自分が今までにどれだけの種類を見たのか確認しているのである。

大体200種類を超えると初心者卒業300種類見るとベテラン400種類を超えると、それはもう気違いだ。

300種類を超えるようになると、徐々にライフリストは増えなくなってくる。

こうなると小笠原南西諸島北海道など遠隔地へと出向くことになる。

もしくは太平洋航路もライフリストを増やすにはいいだろう。

このように色々と苦労をしても、結局は自己申告制であり、自己満足にしか過ぎない。

それでも未だ見ぬ鳥たちへの思いは募るばかりである。

(KUBOTA)


●コシジロアジサシ (Sterna aleutica

唯一北方系のアジサシだ。あまり見られない種類だが、先日銚子で確認されたらしい。北海道航路で流木にとまっているコシジロアジサシを見た、という話も聞いたことがある。
(KUBOTA)

【撮影者】 M.FUKAGAWA 【データ】 1999年6月20日千葉県銚子 NikonF5 AFS500mmF4 RDP2 【コメント】釧路航路で見ているとたまにアジサシが飛ぶこともあります。 そんなときはコシジロじゃないかなぁーっと、期待するのですが 遠くて分からないことが多いですね。


●ヒメクロアジサシ (Anous minutus

嘴が妙に長いアジサシだ。噂によるとヒメクロはクロアジサシより黒いらしい。
(KUBOTA)

【撮影者】 F.SASAKI 【データ】 1997年1月1日 ココス島(グアム)           Pentax Z-50P  SIGMA telefoto 400mm F5.6 RA(SensiaU) 【コメント】モクマオウに鈴なりでした。でも、シロアジサシより森の内部      (といっても、島自体幅が100mもないが)で、高い場所にとまってました。       クロアジサシより頭のはげ(白色部)が広くて、嘴がミョーに長い。


●シロアジサシ (Gygis alba

英名フェアリーターン、妖精アジサシだ。真っ白なその姿は妖精と呼ぶにふさわしい。小笠原航路などで見られることがある。
(KUBOTA)

    【撮影者】 F.SASAKI 【データ】 1997年1月1日 ココス島(グアム)            Pentax Z-50P  SIGMA telefoto 400mm F5.6 RA(SensiaU) 【コメント】これもモクマオウに鈴なりになっていました。目が大きくて、嘴がしゃくれていて、        あまり頭がよさそうに見えない鳥です。でも、飛んでる姿はとても優雅。        日本では、まれに記録される。


●キョクアジサシ (Sterna paradisaea

アジサシとよく似ていて、識別が難しい。ひょっとしたら見逃されているだけで、もっと日本に来ているのかもしれない...。
(KUBOTA)

【撮影者】 Y.KUBOTA 【データ】 1993年7月18日 茨城県波崎町     【コメント】小雨の降る中、キョクアジサシを探しに波崎へ行った。 狙い通りキョクアジを発見できて、とてもラッキーな1日だった。


次は、シギやチドリの仲間Bです。

お楽しみに。(KUBOTA)